大賞 30:アノウ
ひげくまごろう
トリックテイキングにうまいことテーマとセットコレクションをのせましたね、素晴らしい。
2位になると2枚取らされるあたりがアンコントローラブルになっているけど、個人的にはちょっとアンコントローラブルくらいな方が広くプレイされやすいのでは無いかと考えてて、それが「ござらぬゆえ」のキャッチーさと相まって、今後様々なところで遊ばれていくと良いなと思います。
草場純
スートごとに必要な枚数をトリックで調達するというのは面白い工夫と思う。
ただし個人的には、トリックで勝つのは一人というのがトリックテイキングの本質と思うので、2位が2枚取る(取らされる)のは少し外れる気がしている。また失敗した時の失点はちょっと厳しすぎるかも。
新澤大樹
うまくスートごとに札を集めて、それぞれ1-4枚の石垣を作る。
トリックテイクとカードコレクションのシステムは大変に相性が悪いものがあると思っていましたが、なるほどスートごとに集める枚数を変えることによりうまく調和していました。大変良くできていました。
準大賞 21:五行相克
ひげくまごろう
見る対象を増やす事でゲームが動いて行くところに独特の感覚をあたえています。面白いですね。
草場純
「一方向パートナーシップ」という秀逸なアイディア。
つまり自分のパートナーからは自分はパートナーではないという不思議。プレイすると確かに五行が巡るのが分かる。
私は、パートナーが頑張らないと如何ともしがたい面を面白いと思うが、これをもどかしいと思う人もいるかも。
新澤大樹
5人専用であることが必然であり、パートナーの関係が五行相克になっているのがよくできている。
一旦2人以上がトリックを取ると、ゆっくりと、ぐるぐる思いが交錯し始める。先を見通して2人以上のトリックス数に目を配るのは新しく、面白い。
準大賞 56:シンカー
ひげくまごろう
こんなオールドスクールな作品が出てくるとは思ってなかったので、とても嬉しかったですね。
草場純
シャープでスピーディーで、トランプゲームらしい面白いゲーム。
ただし何を捨てるか、あるいは何を捨てたかを当てる一発ゲームになってしまう面もある。ダイビングは面白そうだが、なかなかそうはならない。ラムシュより少ないのではないか。
新澤大樹
丁度良いパブゲーム。トリックをなるべく取らないようにするビッドと全員ができる札交換、よくまとまっていました。
全トリックを取るというビッドがアクセントになっていて面白かったです。ダイビングが面白そうだったのですが、なかなかならないのが惜しかったです。
草場純賞 44:クロスラフ
草場純
これはフェアリーブリッジと言ってよいゲームで、その手のゲームの好きな人には応えられない面白さと思う。
ただし、マストフォロー練習用カードを用意しなければならないというのは、必要なことではあるがやはり難点であろう。
新澤大樹賞 57:Let me off
新澤大樹
候補作でも寸評を述べましたが、自分の手札と相手と共有する手札が2つという、3つの手札を見なければいけないシステムは新しく見た目にも斬新。
このシステムはいろんなゲームに応用できると思います。カードゲームの可能性がまた新たに広まった感じがしました。
応募作の中で一番アイディアが奇抜なのであげずにはいられませんでした。
ひげくまごろう賞 24:獅子と狛犬
ひげくまごろう
シンプルな得点システムに3ペアという奇抜なアイディアをよく練り込んで、とても楽しい仕上がりに。
ひげくまごろう賞 32:かかし
ひげくまごろう
出降り、好きなんです。八八の流れをくむ伝統ゲームライクな作品。シンカーもそうでしたが、思いっきりトラディショナルな方に振った作品が出てくるのが、ホントに嬉しい。
専用のコンポーネントが欲しいですね。
一次選考通過作品 04:いたずら妖怪
ひげくまごろう
のっぺらぼうと一ツ目小僧の見立て、良いアイデアですね。ドミノゲームの入門として優れていると思います。
草場純
ドミノのトリックテイキングは、ほかに出す人がいなかったので貴重な試みと思う。
牌を立てて のっぺらぼう と 一つ目小僧 とする着想も面白い。ただし、序盤に妖怪が出てあっちへこっちへと、うろつきまわればとても面白いのだが、展開によってはそうはならないことがあるのが惜しい。
新澤大樹
一つ目小僧 と のっぺらぼう の押し付け合いが面白い。目的が分かり易く、ドミノで行う気軽なトリックテイクとして楽しめました。
押し付け合いがあまり起きないゲーム展開になると単調なゲームになってしまうのが残念。
一次選考通過作品 10:65
ひげくまごろう
1点2点を渡すか否かに悶絶する。良いです。
草場純
簡単なルールでプレイの悩ましい秀作。絵札でトリックを取るとその絵札がオポウネントのものになるのは面白が、トリック点と絵札点が釣り合ってなかなか引き離せないという側面もある。パートナーが勝った時に、差し込める絵札があると嬉しい。
新澤大樹
弱い手札でトリックをとること、パートナーに絵札を取ってもらうこと、相手ペアに絵札を引き出して取ること、トリックテイクの醍醐味とも言えるこの3点を同時に考えなければいけない構造になっていて大変面白かったです。
一次選考通過作品 24:獅子と狛犬
ひげくまごろう
先に書いているので割愛。
草場純
六人限定ゲームというのは珍しく、3ペア戦というのも貴重。
また、パートナーに対しカードで語るプレイも面白く、高く評価できる作品。だが如何せん4スート18ランクのカードを用意しなければならないというのは、必要なことではあるがやはり難点であろう。
新澤大樹
3ペア戦というのが珍しい。ペアの相手に向けてカードプレイで、役割の合図を送るのが難しく悩ましい。
6人プレイに合わせて、カード枚数がとても良く調整されていることもプレイしてみてわかりました。秀作。
一次選考通過作品 45:トラピジスタ
ひげくまごろう
トリックを取らなきゃいけないけど取り過ぎてもいけないってところに空中ブランコを乗っけて、ボードでうまく視覚化するアイデアが素敵ですね。
草場純
トリックテイキングを空中ブランコに結びつけたのは面白い。
トリックで駒を進める工夫がうまく機能している。ただしジョーカーが強すぎて、他のプレーヤーを簡単に転落に落とし込むことができてしまう。「伝説の空中ブランコ乗り」になるのが、流石に難しすぎるように思う。
新澤大樹
サーカスの花形、空中ブランコの演者になってトリックで相手の上に乗る。一度乗ったら、次の相手にうまく乗らないといけないのは、うまく空中ブランコを再現していました。少しコントロールしづらさも感じましたが、独特な緊張感で楽しめました。
一次選考通過作品 57:Let me off
ひげくまごろう
カード立てを使って両隣のプレイヤーと手札を共有するアイデアにシビれました。素晴らしいと思います。
草場純
手札の三分の一を左の人と、三分の一を右の人と共有するという傑出したアイディア。これは他のいろいろなゲームに応用出来そうで、新たなシステムの創出と言っても過言でないかもしれない。
しかしそのシステムがトリックテイキングに馴染むかと言うと微妙で最後はゴーアウト系のゲームになってしまう。
新澤大樹
共有手札という自分の手札であり、相手の手札であるという不思議な作りが大変面白かったです。相手に共有手札を出させて、うまく自分の手札を2枚消費する感覚が面白かったです。