Trick Taking Party
ゲーム賞
2017審査結果

大賞

30:アノウ

準大賞

21:五行相克
56:シンカー

審査員賞

草場純賞 44:クロスラフ
新澤大樹賞 57:Let me off
ひげくまごろう賞 24:獅子と狛犬
ひげくまごろう賞 32:かかし

一次選考通過作品

04 いたずら妖怪
10:65
21:五行相克
24:獅子と狛犬
30:アノウ
45:トラピジスタ
56:シンカー
57:Let me off

全体講評

  • ひげくまごろう

    まさか68作品も集まるとは、思いもよりませんでした。トリックテイキングには、まだまだこんなにも様々なアイデアがある。実に嬉しいことですね。
    そして、Trick Taking Partyゲーム賞は沢山の方々の力添えによって、なんとか成立しました。

    最初にのってくれたたいしんさん、快く審査員を引き受けてくれた草場さん、応募してくれた方々、審査に協力してくれた方々、賞品を提供してくれた方々、大賞ロゴをデザインしてくれた園田民記さん、サイトを作ってくれて更新作業も担当してくれたヨジーさん、関心を持ってくれた多くの方々。
    感謝です。本当にありがとうございました。

    事務作業を一手に引き受けて、この賞を底から支えてくれたサイトウさん。
    サイトウさんの協力がなければ、すぐに底に穴が開いて頓挫していた事でしょう。心からのbig upを。
    審査会の時、良い子にしててくれたおこやんにも。

  • 草場純氏

    私がブリッジ連盟の会報に「フェアリーブリッジ」の連載を始めたのが1979年3月号からである。
    それから2年間さまざまなフェアリーブリッジ(当然 全てトリックテイキングゲーム)を考案し提案したが、反応は全くと言ってよいほどなかった。
    唯一連絡をくれたのが落合和雄氏で、彼との出会いがなかよし村立ち上げのきっかけの一つとなった。その落合氏ももう故人である。
    だから40年前には、日本で創作トリックテイキングゲームのコンペがなされるなんていうのは夢のまた夢、幻のまた幻であった。
    それが今回ひげさん、タイシンさんという人材を得て、創作トリックテイキングゲームの賞が作られるなどとは、喜ばしいことではあったが、全く以ての暴挙、軽挙妄動に違いなかった…はずであった。
    ところが蓋を開けてみると何と68種もの応募、審査員一同まさしく嬉しい悲鳴であった。

    選定の過程は長く、楽しくもまた苦しいものであった。しかし苦労の甲斐があって、このたびここにTTP賞を授与できることは誠に喜びに堪えない。
    夢は実現したのだ。

    このたびの賞の陰にはもちろんたくさんの応募者、トリックテイキングパーティーに集う人々の協力があったが、分けてもこまごまとした事務方の労をとり、審査用ルール集の編集を担当してくださったサイトウさんの努力のたまものである点は語り落すことができないと思う。
    付してその労をねぎらいたい。

  • 新澤大樹氏
    (サークル倦怠期)

    トリックテイキングで何か盛り上がれないかと夜中にひげさんと話していた日がつい昨日のように感じられます。
    そうしてTrick Taking Partyゲーム賞をやろうという話になり、草場さんに審査員をお受けしてもらい、スタートしたこの賞でした。

    最初は、応募作が集まらなかったらどうしようかと思っていましたが、蓋を開けたら70近い68作品が集合していました。
    色々なことがありましたが、とても充実した審査でした。

    一緒に審査した草場さん、髭さん、ルール集を始めさまざまな裏方作業を引き受けてくれたサイトウさん、一緒に審査に協力してくれた方々、そして応募してくださった作者の皆様のお陰で、厚みのあるとてもよい賞になりました。
    本当にありがとうございました。

    最後に、ここに選んだ作品が末永く楽しまれることを願います。

各作寸評

大賞 30:アノウ

ひげくまごろう

トリックテイキングにうまいことテーマとセットコレクションをのせましたね、素晴らしい。
2位になると2枚取らされるあたりがアンコントローラブルになっているけど、個人的にはちょっとアンコントローラブルくらいな方が広くプレイされやすいのでは無いかと考えてて、それが「ござらぬゆえ」のキャッチーさと相まって、今後様々なところで遊ばれていくと良いなと思います。

草場純

スートごとに必要な枚数をトリックで調達するというのは面白い工夫と思う。
ただし個人的には、トリックで勝つのは一人というのがトリックテイキングの本質と思うので、2位が2枚取る(取らされる)のは少し外れる気がしている。また失敗した時の失点はちょっと厳しすぎるかも。

新澤大樹

うまくスートごとに札を集めて、それぞれ1-4枚の石垣を作る。
トリックテイクとカードコレクションのシステムは大変に相性が悪いものがあると思っていましたが、なるほどスートごとに集める枚数を変えることによりうまく調和していました。大変良くできていました。

準大賞 21:五行相克

ひげくまごろう

見る対象を増やす事でゲームが動いて行くところに独特の感覚をあたえています。面白いですね。

草場純

「一方向パートナーシップ」という秀逸なアイディア。
つまり自分のパートナーからは自分はパートナーではないという不思議。プレイすると確かに五行が巡るのが分かる。
私は、パートナーが頑張らないと如何ともしがたい面を面白いと思うが、これをもどかしいと思う人もいるかも。

新澤大樹

5人専用であることが必然であり、パートナーの関係が五行相克になっているのがよくできている。
一旦2人以上がトリックを取ると、ゆっくりと、ぐるぐる思いが交錯し始める。先を見通して2人以上のトリックス数に目を配るのは新しく、面白い。

準大賞 56:シンカー

ひげくまごろう

こんなオールドスクールな作品が出てくるとは思ってなかったので、とても嬉しかったですね。

草場純

シャープでスピーディーで、トランプゲームらしい面白いゲーム。
ただし何を捨てるか、あるいは何を捨てたかを当てる一発ゲームになってしまう面もある。ダイビングは面白そうだが、なかなかそうはならない。ラムシュより少ないのではないか。

新澤大樹

丁度良いパブゲーム。トリックをなるべく取らないようにするビッドと全員ができる札交換、よくまとまっていました。
全トリックを取るというビッドがアクセントになっていて面白かったです。ダイビングが面白そうだったのですが、なかなかならないのが惜しかったです。

草場純賞 44:クロスラフ

草場純

これはフェアリーブリッジと言ってよいゲームで、その手のゲームの好きな人には応えられない面白さと思う。
ただし、マストフォロー練習用カードを用意しなければならないというのは、必要なことではあるがやはり難点であろう。

新澤大樹賞 57:Let me off

新澤大樹

候補作でも寸評を述べましたが、自分の手札と相手と共有する手札が2つという、3つの手札を見なければいけないシステムは新しく見た目にも斬新。
このシステムはいろんなゲームに応用できると思います。カードゲームの可能性がまた新たに広まった感じがしました。
応募作の中で一番アイディアが奇抜なのであげずにはいられませんでした。

ひげくまごろう賞 24:獅子と狛犬

ひげくまごろう

シンプルな得点システムに3ペアという奇抜なアイディアをよく練り込んで、とても楽しい仕上がりに。

ひげくまごろう賞 32:かかし

ひげくまごろう

出降り、好きなんです。八八の流れをくむ伝統ゲームライクな作品。シンカーもそうでしたが、思いっきりトラディショナルな方に振った作品が出てくるのが、ホントに嬉しい。
専用のコンポーネントが欲しいですね。

一次選考通過作品 04:いたずら妖怪

ひげくまごろう

のっぺらぼうと一ツ目小僧の見立て、良いアイデアですね。ドミノゲームの入門として優れていると思います。

草場純

ドミノのトリックテイキングは、ほかに出す人がいなかったので貴重な試みと思う。
牌を立てて のっぺらぼう と 一つ目小僧 とする着想も面白い。ただし、序盤に妖怪が出てあっちへこっちへと、うろつきまわればとても面白いのだが、展開によってはそうはならないことがあるのが惜しい。

新澤大樹

一つ目小僧 と のっぺらぼう の押し付け合いが面白い。目的が分かり易く、ドミノで行う気軽なトリックテイクとして楽しめました。
押し付け合いがあまり起きないゲーム展開になると単調なゲームになってしまうのが残念。

一次選考通過作品 10:65

ひげくまごろう

1点2点を渡すか否かに悶絶する。良いです。

草場純

簡単なルールでプレイの悩ましい秀作。絵札でトリックを取るとその絵札がオポウネントのものになるのは面白が、トリック点と絵札点が釣り合ってなかなか引き離せないという側面もある。パートナーが勝った時に、差し込める絵札があると嬉しい。

新澤大樹

弱い手札でトリックをとること、パートナーに絵札を取ってもらうこと、相手ペアに絵札を引き出して取ること、トリックテイクの醍醐味とも言えるこの3点を同時に考えなければいけない構造になっていて大変面白かったです。

一次選考通過作品 24:獅子と狛犬

ひげくまごろう

先に書いているので割愛。

草場純

六人限定ゲームというのは珍しく、3ペア戦というのも貴重。
また、パートナーに対しカードで語るプレイも面白く、高く評価できる作品。だが如何せん4スート18ランクのカードを用意しなければならないというのは、必要なことではあるがやはり難点であろう。

新澤大樹

3ペア戦というのが珍しい。ペアの相手に向けてカードプレイで、役割の合図を送るのが難しく悩ましい。
6人プレイに合わせて、カード枚数がとても良く調整されていることもプレイしてみてわかりました。秀作。

一次選考通過作品 45:トラピジスタ

ひげくまごろう

トリックを取らなきゃいけないけど取り過ぎてもいけないってところに空中ブランコを乗っけて、ボードでうまく視覚化するアイデアが素敵ですね。

草場純

トリックテイキングを空中ブランコに結びつけたのは面白い。
トリックで駒を進める工夫がうまく機能している。ただしジョーカーが強すぎて、他のプレーヤーを簡単に転落に落とし込むことができてしまう。「伝説の空中ブランコ乗り」になるのが、流石に難しすぎるように思う。

新澤大樹

サーカスの花形、空中ブランコの演者になってトリックで相手の上に乗る。一度乗ったら、次の相手にうまく乗らないといけないのは、うまく空中ブランコを再現していました。少しコントロールしづらさも感じましたが、独特な緊張感で楽しめました。

一次選考通過作品 57:Let me off

ひげくまごろう

カード立てを使って両隣のプレイヤーと手札を共有するアイデアにシビれました。素晴らしいと思います。

草場純

手札の三分の一を左の人と、三分の一を右の人と共有するという傑出したアイディア。これは他のいろいろなゲームに応用出来そうで、新たなシステムの創出と言っても過言でないかもしれない。
しかしそのシステムがトリックテイキングに馴染むかと言うと微妙で最後はゴーアウト系のゲームになってしまう。

新澤大樹

共有手札という自分の手札であり、相手の手札であるという不思議な作りが大変面白かったです。相手に共有手札を出させて、うまく自分の手札を2枚消費する感覚が面白かったです。

概要

この度Trick Taking Partyは、トリックテイキングゲーム専門のゲームデザインコンテストを開催させていただくことになりました。

その名も、Trick Taking Partyゲーム賞!
近年のトリックテイキングゲームシーンの盛り上がりにノって行こうと、またさらなる盛り上がりに寄与できればと考え、そして何よりもっと様々なトリックテイキングゲームをたのしみたいのでこのゲーム賞を開催する事にいたしました。

募集要項

募集作品

以下の要件を満たすもの。

  • 1.フォローするとトリックの勝敗に参加する事ができる(フォローしない/できないとトリックの勝敗に参加できない)と言う要素を含んだトリックテイキングゲーム
  • 2.応募受付期間終了まで未発表の作品(受付期間終了後の発表は可)
  • 3.オリジナルゲーム。既存のゲームでないもの。(既存のゲームのアレンジはOK。既存のゲームをそのまま送るのはやめてください)
  • 4.製作者周辺でのテストを行ったもの。(審査員の判断で最低限の水準に満たないものは選外になります)
  • 5.特定の個人/会社/団体/商品に関係していないもの。特定の個人/会社/団体/商品を想起させないもの。

※独自コンポーネントを必要とする作品は、コンポーネントを主催者までお送りください。送付いただいた品は返還・返送いたしません。コンポーネントの質は審査に影響しません。簡単なもので結構です。

応募受付期間

2017年1月1日〜2017年1月31日(必着)

送付物

ルールデータ(必要な場合は独自のコンポーネント)

※ルールは下記「TTP賞に応募する」ボタンよりメールで送ってください。
※分量が多いルールは、以下の形式で応募してください。

  • 1.別ファイルでメール添付
  • 2.オンラインストレージサービス等へのアップロード/ダウンロードサービス

これらの方法を使用した場合、添付・アップロードした旨をメールで連絡してください。
※独自コンポーネントの送付先はメールで連絡いたします。まずはメールにてお問い合わせください。ルールだけでなく、コンポーネントも2017年1月31日必着でお願いいたします。時間に余裕をもってお問い合わせください。
※セブン、タロットカード、ドミノ、トランプ、マストフォロー練習トランプは主催側で用意できます。送っていただく必要はありません。
※チップも主催者側で用意できます。

ルール記入事項

  • 1.タイトル、プレイ人数(推奨プレイ人数がある場合は必ず併記ください)、おおよそのプレイ時間
  • 2.ハンドルネーム(Twitterをやっている人はTwitterアカウントも併記お願いします)
  • 3.連絡先メールアドレス
  • 4.ルール公開の可否(ルールを公開されたくない人は「※ルール公開不可」と書いてください。)
  • 5.ルール概略・フレーバーテキスト等
  • 6.ルール詳細(ルール公開不可の人はルールの最後にもう一度「※ルール公開不可」と書いてください)

審査の流れ

原則として審査員が全作品を推奨人数でプレイいたします。その後、二次審査を経て決定となります。
なお、これはあくまでも予定です。応募多数など、事情がある場合は予定を変更する可能性があります。

審査員

  • 草場純氏
  • 新澤大樹氏(サークル倦怠期)
  • ひげくまごろう(Trick Taking Party主催)

※推奨プレイ人数が審査員の数を超えた場合、審査員以外のスタッフがプレイに参加しますが、スタッフは審査には参加しません。審査はあくまで審査員のみが行います。

賞与

  • 大賞 賞金1万円
  • 大賞ロゴマークの使用権

※主催者のお小遣いをやりくりして捻出します。小額ですみません。
その他審査員特別賞などの各賞を開設する場合がございます。

ロゴデザイン:園田民記

主催

Trick Taking Party(主催者 ひげくまごろう)

注意事項・その他

各種連絡は、メールでいたします。確実な受信ができるよう設定等をお願いいたします。
応募いただいたルールは、TTP賞のサイトなどでの公開を考えています。ルールを公開されたくない方は、ルールテキストの最初と最後に「※ルール公開不可」とご記入ください。
応募受付期間終了後(2017年2月1日以降)、応募されたルールを、制作されたご自身が、発表・配布・転用なさっても問題ありません。

TTP賞に応募する

※応募期間は終了いたしました。
たくさんのご応募ありがとうございました。

その他お問い合わせはこちら

審査員コメント

  • ひげくまごろう

    みなさんのトリックテイキングゲームを楽しみにしております。

  • 草場純氏

    トリックテイキングは、単なる一つのゲームシステムではありますが、恐らく七百年以上の歴史があり、膨大な数のゲームの基礎となっています。しかもその魅力は、それを知ったものの魂を掴んで離さない独特の力があります。

    加えてトリックテイキングは、汲めど尽きせぬ井戸のように、あらゆる知恵と工夫を溶け込ます力のある、アイディアの源泉でもあります。更にその上、多くの戦略を許容する、底の知れぬ深さも合わせ持っているのです。

    昨今、日本のゲームシーンも一段と盛り上がり、才能のあるデザイナーが輩出し、世界へ進出するまでになってきました。こうした新たな才能と、伝統的にして常に新しいリックテイキングの出会いは、きっと我々に新たな桃源郷をもたらすでしょう。

    私は、こうした若い(若くなくてもいいですが)才人たちの汲みだす、新たな甘露を是非とも味わってみたいと切望します。
    志のある人々よ、来たれТТPゲーム賞へ!

  • 新澤大樹氏
    (サークル倦怠期)

    トリックテイキングという分野は日本のゲーム創作において、近年非常に注目され、挑戦する人が多いジャンルであると思います。

    かくいう私も、ここ数年は、その気軽さもあってか一年に一本以上トリックテイキングを作り続け、発表してきました。
    その中で、近代のこのジャンルのゲームをあそび、研究調査してその多さに驚いたのを覚えています。

    数の多さというのはそれだけで力です。数が多いということは当然ですがそれだけいろんなゲームがあるということです。
    自分の思いもしなかった発想に多くふれるチャンスも多く、そうした時の感動、面白みというのは一言では言い表せないものです。

    今回審査員をするにあたり、TTPゲーム賞でも多くの挑戦、新たな発想への期待をせざるを得ません。
    繰り返しになりますが多くの挑戦者が挑み、さまざまな創意工夫、斬新さ、古典の現代アレンジなどいろいろな景色を見せてくれることを期待します。

Q&A

応募予定のゲームをオープンのテスト会なりゲーム会なりに持ち込んでもよいですか?

OKです。オープンのゲーム会等でテストしてもらってかまいません。
最終的に完成したルールが発表されていなければ大丈夫です。

切り札はありですか。

OKです。ありです。切り札のあるルールでも大丈夫です。

スート以外(例えばランクやカードの向き)をフォローするゲームは応募可能ですか?

OKです。ランクやカードの向きをフォローするゲームでも大丈夫です。
フォローするとトリックの勝敗に参加する事ができる(フォローしない/できないとトリックの勝敗に参加できない)という要素を含んでいるゲームであれば、OKです。
フォローするのはスート以外の要素でも構いません。

応募作品集

以下のリンク先に、公開許可をいただいた作品のPDFとリストがあります。
たくさんのご応募、ありがとうございました。

※紙媒体のルール集が必要な方は、こちらから注文出来ます。製本費用は2240円です。

応募作品一覧